ウィークリー・メッセージ 20164

 

「年間第2主日 C年  ヨハネ 2.1-12

 

 徳島教会担当司祭  イスマエル・ゴンザレス

 誕節が終わり、いよいよ年間の主日が始まります。
  その最初にあたる年間第2主日には、ABC年ともヨハネ福音書が選定されています。今年C年は、イエスがガリラヤのカナでの婚礼に弟子たちと招かれた場面です。母マリアもそこにいました。イエスが弟子たちの前で水をぶどう酒に変えるという最初のしるしを行ってその栄光を現わし、弟子たちがイエスを信じたことを証言する箇所です。
  ある聖書学者は、この婚礼の日が、ベタニアで行なった洗礼者ヨハネの証言の日(ヨハネ1.28)から数えて7日目になっていることに注目しています。最初のしるしは、イエスがナタナエルを召してから3日目に行われました。新しい人類の始めであるイエスの公生活の最初の一週間を7日に分けて福音記者ヨハネは記したのではないでしょうか。
  また、ヨハネ福音書は、「はじめに」という創世記の冒頭と同じ言葉で始まり、創造、生命、光と闇、という創世記と同じテーマで叙述を続けています。

  わたしたちは、食事を大切にしています。家族との食事、友人を招いての食事そして特別な宴があります。特に婚礼の宴は、新しい二人の出発、神様からの祝福の場です。仲間が集まり、村中が祝うのです。『婚宴』という人生の高揚した特別な時に、マリアはぶどう酒が足りないことに気付きました。イエスに「ぶどう酒がなくなりました」と告げます。イエスは「わたしの時は、まだ来ていません。」しかし、マリアは召し使いたちに「この人が何か言いつけたら、そのとおりにしてください」と言いました。喜びの婚宴にぶどう酒が足りなくなれば、楽しみは半減します。この夫婦にとっての大失態となり、ぶどう酒が足りなかったことを後々ずっと言われ続けることになったでしょう。イエスは、水がめに水をいっぱい入れさせ、その水をぶどう酒に変えました。召し使いたちが持ってきたぶどう酒を世話役は味見し、最良のぶどう酒であることに関心したのです。
最良のぶどう酒が出された結婚式をイエス様は作られたのです。危機的な状況を救い、神様と結ばれた忘れられない永遠の宴をそこに作られたのです。

今日の福音からも、パパ様が「イエス・キリストは、御父のいつくしみのみ顔です。」と表現されたことが実感できます。
わたしたちも、神様に結ばれた宴・ミサに招かれたことに喜びを感じ、日々の生活を送って行きましょう。

           

<川上神父の記事「「主の洗礼」に行く 八木ブラザーの記事「貧しい人々に福音を…」に行く>

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