ファミリーキャンプミサ説教

2009年7月20日
於:桜町教会

 今日一日の最後、みんなで与るミサです。今日のミサでは,神様がすべてのものを創ったということを話しましょう。
 私たちみんなにお父さんお母さんがいて,そのお父さんにもまたお父さんお母さんがいるわけですね。これをさかのぼっていくと,どこまで行くのでしょう。1000年前にもお父さん、お母さんがいた。2000年前にもお父さんお母さんがいた。ずっとさかのぼっていくと,どこまで行くのでしょう。今日の聖書は、私たちがお父さんお母さんをずっとさかのぼっていったら,神様がいるのだと言っているのです。人間だけではなく、すべてのものをさかのぼっていけば,神様に到達するのだという話をしています。
 もう一つの話があります。今,雨が降っています。どうして雨が降るのでしょう。下から蒸気が空に上がっていって,空で冷たい空気にあたったらそれが雲になり,それからそれがもっと冷たくなると、上から下に雨として降ってくる。そして雨が降ったらどうなりますか。ある水は川になって流れて海に行きます。ある水は土の中に入って,そこから木や草に命を与えてそれが成長するようにします。大地の緑になります。また、その川の水を飲むのは動物たちであり,人間もそうです。生えた草や果物を食べるのは草食動物と呼ばれる動物です。そしてまた,この草食動物を食べて生きている動物がいます。肉食動物といって,ライオンのような動物です。草も野菜も動物も魚もみな何かを食べて生きている。私たち人間も同じです。神様は全部を創ったときに,人間に「これらの動物や,草木,野菜,これらの川や海を,全部きれいに保つように、すべての生き物が生きていけるようにしなさいとご命令になったのです。だからわたしたち人間は,私たちの周りにある草や木,川や海,これらを大事にし,それによっていろいろなものが生き続けていけるようにという務めを持っているのです。
 こう考えるとき,私たちは自分が生きている宇宙,世界,この世界に生きている全てを、とても大事にしないといけません。今,ゴミのコマーシャルに、ペットボトルとカンカンが「僕たちゴミではないんだ」と言っているのがあります。そうなんですね。なんでも捨てるのではなくて,捨てないでそれをもう一度活かして新しい力にしていく。こういうことを,エコとか環境という言葉で表しています。私たちは,何でもかんでも捨てたり自由に殺したり、ということはできないのですね。神様はこれらを大事にして,もう一度造り直すように勧めています。今ここにある資源、物を大事にして,それを使い直すようにということを神様は勧めているのです。たとえば車も昔はガソリンをどんどん使って大きな車で走っていました。今はそうではなくて,なるべくガソリンを使わないで走る車を考えるようになっています。電気もつけっぱなしではいけないのです。電気も水も限りのあるものなので,これをうまく使わないといけません。屋根の上に太陽電池を取り付けて,それによって電気を起こしましょうとか,いろいろな発想をして,私たちはこの自然を大事にする試みをしているのです。
 神様は全てのものを創って、そして人間にその管理を任せたのです。聖書の考えが分かったと思います。神様から、自分の回りにある動物も植物も、川も海も空も、全部私たちに任せられているのです。神様から任せられているのなら,わたしたちはうまく扱わないといけません。今日のミサの中で,私たちは何よりも自分が生きている環境を大事にして無駄使いをしないということを,よく考えるようにしましょう。

    ※司教様チェック済み