ウィークリー・メッセージ 2021年12月26日

聖家族

申繁時神父


 2021年最後の日曜日は、「聖家族」の主日となります。 「聖家族」と言えば、イエスさま、マリアさま、ヨゼフさまの家族を「聖家族」とイメージします。

 今日の福音書、ルカ福音書2章41~52節の「聖書解説書(主日の聖書解説C年:雨宮慧師)」を参考にさせていただきますと、巡礼先で少年イエスさまが、家族とはぐれてしまい探し回ったマリアさまの心配している姿が描かれています。見つかった時のイエスさまの態度に、マリアさまは戸惑い「これらのことを心に納まる」という態度をとったとされています。
 『聖家族と呼ばれるのは、彼らが人間的な限界を持たない特別な人たちだからではなく、むしろこの神への信頼を思い起こすことができたからだ、というべきです。マリアにも「分からない」ことがありましたが、それを「心に納める」ことができました。だから「聖家族」なのです。』(聖書解説書より引用)  

この出来事からすべての家族は「聖家族」であると知ることができます。

 以前、ある教会で「聖家族」について分かち合ったことを思い出します。
 すると、大体の方が「うちはだめです。まったく聖家族ではないので!(笑)」ということを言われたことを思い出します。
 やはり、イエスさま、マリアさま、ヨゼフさまのイメージが強すぎたからだったのかもしれません。
 けれど、皆さんが「聖家族」について心から分かち合ってくださったと改めて確信いたします。

 また個人的にこの聖書の箇所を読むと思い出します。
 私がまだ幼い頃、大阪の実家の下町は賑やかでした。(昭和40年代頃)
 母と市場へ買い物について行き迷子になったことがありました。
 母を探して泣きながら市場の中を迷っていたら、母が見つけてくれた時の安心感は今も心に残っています。
 イエス様のようにはいかないようですが、「聖家族」体験かもしれません。
 (追記、2022年は良き年になるようにお祈りします。)

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