ウィークリー・メッセージ 201912

 

「ゆるしと悔い改め」


 

  坂出・池田教会担当司祭 山 徹   

  『3 びきのかわいい狼』というちょっと変わった絵本があります。一般には考えられないほど大人しい三匹の狼が主人公で、獰猛なブタがいわば敵役なのです。内容について詳細にご説明するスペースの余裕がございませんが、主なストーリーは途中までブタさんの執拗な攻撃と大人しい狼たちの必死の防御の連続です。最後、狼たちが応戦をやめて、きれいなお花のついた家に入ります。きれいなお花の匂いと佇まいにふれ、ブタさんは攻撃をやめ、互いの和解へと導かれていく…というものです。何となくコミカルだけどシリアスな描写に、笑わされながら考えさせられ引き込まれる内容です。

 この絵本には、人間の心の有りようが描かれているように感じさせられます。過剰な防御と攻撃は、終わりのない戦いへと私達を誘うのです。そのような人の現実の只中にあって、イエス様のもたらしたのは、真の愛とゆるしでした。イエス様の呼びかけた悔い改めとは、そうした神様からのゆるしと愛にちゃんと気づき心から応えていく…ということであったと思います。神の国はすでに近づいているのです

 戒めではなく、自分が受け入れられたこと、愛されたこと、ゆるされたことを想い起し本当に実感する時…人は心から悔い改め、今度は自分が受け入れ、愛し、ゆるすものへと少しずつ変えられていくのだと思います。勿論、受け入れ、ゆるすことの難しさ…誰もが知っています。それでも、受け入れられた思い、ゆるされた実感…これらに立ち戻ることはきっとできます。頂いた愛やゆるしを、今一度想い起したいものです。


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